●モンスターVSエイリアン/ Monsters vs. Aliens●
●監督;ロブ・レターマン/コンラッド・ヴァーノン
●脚本;メイヤ・フォービスウォレス・ウロダースキー 他
●音楽;ヘンリー・ジャックマン
●声の出演:リース・ウィザースプーン/ベッキー
セス・ローガン/日村勇紀(バナナマン)
ヒュー・ローリー/キーファー・サザーランド/ウィル・アーネット 他
●DATA;公開日 2009年3月27日/2009年7月11日(日)
上映時間150分/製作 アメリカ合衆国
『ナンチャラVSなんちゃら』ってタイトルが嘘臭い(笑)。『ゴジラ対キングギドラ』なんてのもあるし、『プレデターVSエイリアン』なんてのもある。気分転換&現実逃避モードになるとついつい手近に映画館に逃げ込む(汗)。期待しないで行ったのだけれど…。
●あらすじ
遥かな宇宙のどこか、隕石が生まれた。その行き先は、遠く遠く…。
静かな寝室。スーザンが、幸せそうな寝顔を見せている。わやわやとスーザンを起こす家族の面々。早朝のニュース・ショーでスーザンの婚約者が登場した。天気予報の後、にやけ顔でスーザンとの結婚を話す婚約者。照れるスーザンに、家族は大盛り上がり!。スーザンの人生最良の日が始まるはずだった…。
郊外の教会では、ウェディング・ドレスに着替えたスーザン。花嫁の控え室を婚約者が覗く。「ドレス姿を見ると悪いことが起こるよ」と言うスーザンに、彼は新婚旅行でパリには行けなくなったと上機嫌に言う。パリ旅行を楽しみにしていたスーザンは、がっかり。複雑な気持ちを抱え、庭にいたスーザンに隕石が迫っていた。どんどん近づく隕石!!。スーザンは???>>>つづきは劇場でどうぞ!
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混雑したロビーから座席に移る。誰もいない!?(汗)。封切り2日目の日曜午後に、この寂しさ!!。そこに、がやがや子供たちが入って来た。手にドリンク、各自ポップコーンを持っている。全員小学生風女の子。口々に「ごくせんが良かった」「みんなごくせんに行ったんだ、誰もいない」「ごくせんに移る」などなど(笑)。引率者は若いおばあちゃん(最初ママかと思った)。「そんなこと言うなら、お菓子を持って帰ろう」「おばあちゃんはもう嫌になったよ」と、本当におばあちゃんは出口に行ってしまった。通路に響くおばあちゃんの声。「みんな、帰ろうよ〜〜〜」
結局、文句たれの孫連は、おとなしく座席に座り、ポップコーンを食べている。おばあちゃんの勝利だ!!。この映画を選択したのは、おばあちゃんらしい!?。
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日本のアニメはCG化していても、昔のセル画アニメの雰囲気を残しつつ、物語を大人向けに深化させている。だが、アメリカのアニメーションは、どんどんワイヤー・フレームが実体化し、今や一種の異次元化しているようだ。本作も、最新CGの成果が十二分に生かされ、大人も楽しめる作品になっている。同じく3D仕様だった2005年の作品『リトル・チキン』に比べ、格段に楽しめる。思うのだけれど、なんでハリウッドの製作陣は、隕石落下と宇宙人襲来が大好きなのか?。イマジネーションの乏しさは、潤沢な資金と想像力が反比例していると、思ったりする(笑)。
イマジネーションの乏しさと書いたが、本作『モンシターVSエイリアン』は昔のモンスター系B級映画へのノスタルジー、リスペクト、オマージュを前面に出した作品だ。映画館で販売しているプログラムには、元ネタの映画を紹介しているが、著作権の問題もあるのか?、若干嘘っぽいところもあったり…(汗)。お子ちゃまが見ても楽しいし、おばあちゃんやおじいちゃんが見ても楽しい仕掛けになっている(らしい)。
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※下記、多少のネタばれ含みます。ご注意ください。
隕石のパワーで大きくなってしまったスーザン!!。モンスター・ネーム“ジャイノミカ”とつけられ、米軍が50年も極秘にしている施設に監禁されてしまう。そこに暮らすモンスターがえらくショポイ。ゴキブリと遺伝子が融合しちゃった博士、半漁人、スライム、インセクトザウルスの面々。インセクトザウルスにいたっては、赤ちゃんらしく言葉も通じない。
一方、謎の隕石を追って、極悪のエイリアンが地球侵略に訪れる。あらすじを書いていて、笑っちゃうほど、前見た映画をパズル化したよう!!。途中、寝てしまいました(汗)。映画の途中で眠くなったのは『ダヴィンチ・コード』以来。新鮮味の無い内容がつづくと意識を失ってしまうのだ(笑&汗)。
ところが、たこ宇宙人とのからみになってから、俄然面白くなる。ナルシストで巨大な宇宙船を操って宇宙征服を狙う怪人!!(あれ?映画『ヤッターマン』のドクロベエ?)。どこかで見た雰囲気ながら、ジャイノミカのスピード感溢れる動きが、とことん楽しい!!。まったく役立たずのアメリカ大統領は白人系キャラになっているのも、お約束風。彼の使うキーボードのマークが“YAMAHA”だったのも小ネタで楽しい。
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本作の製作は、ヒット作『シュレック』シリーズの“ドリーム・ワークス”。シュレックでは、「イロオトコには中味がない!!」と、世の中の子供に啓蒙活動をしている。本作も、一見イイオトコ風の業界くんの底の浅さに、主人公スーザンが気付く。『モンシターVSエイリアン』のテーマは、緩い暖かさがあったかつての映画へのオマージュと、中味の薄い社会、見た目9割以上になっているソトズラ社会への、痛烈な風刺なのかもしれない。
私が一番好きなモンスターは、勿論“インセクトザウルス”。登場した時は、幼虫で、繭になって羽化するアレ!!。あはは、、、勿論、東映怪獣映画の人気キャラ“モスラ”!!。最後にモスラの勇姿を見れただけでも、1000円払った甲斐がある(笑)。
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